防音カバーとは?

防音カバーとは、
・水素ステーションやプラントなどに設置してある圧縮機や,
・駆動音が大きい機器
の騒音を外部に漏らさないように考慮されたカバーになります。大きさも様々で、高さ、幅、奥行きが1.5メートル程度の小型のものから、十数メートルの大型のものまで用途によって、使い分けられます。

防音カバーに必要な機能について

防音カバーに求められる機能は遮音性です。
防音カバーの構造は、SPCCやSS400などの板金、振動を抑えるゴム製の制振材、音を吸収する吸音材によって構成されています。
遮音の原理ですが、構成された材質によって音のエネルギーを跳ね返し遮音しています。
材料の面密度(kg/m2)が高ければ高いほど、音を跳ね返す力が大きくなります。(これを質量則といいます。)
(厳密に言えば、吸音材によって、音を吸収し、遮音した音を跳ね返し、さらに音を吸収します。図1)
このように、外部に音を可能な限り漏らさないように設計されたカバーが防音カバーになります。
計算式ですが、単純に比重が2倍になれば防音性能が2倍になるというわけではなく、下記の式によって計算されます。

20 × log(周波数×質量 kg/㎡ ) – 42.5 = 物質の遮音性能 [ 透過損失(dB) ]

源音−透過損失=理論値

防音スペックや防音カバーを設置した場合の減圧理論値がわかります。

図1 防音カバーの構成と遮音のイメージ

防音カバーの製作方法は?

防音カバーは、『板金』→『製缶』→『組立』の工程を経て、製作されます。
防音カバーを構築する主な材料は、2.3mmもしくは3.2mmの板金と吸音材となりますので、製品の品質は板金での曲げ精度と製缶での製缶精度に依存します。
3Dでの装置の図面をご提供いただければ、製作するカバーと装置との取り合いを3D CADで検討ができるため、なお詳細な相談が可能です。
また、遮音能力の計算では、求められる騒音レベル、音源となる機械の各周波数毎の音圧が必要です。
遮音能力の計算をご依頼いただける際には、求められる騒音レベル、音源となる機械の各周波数毎の音圧の資料をご提供ください。
頂いた資料をもとに、カバーの設計や構成材料の選定、騒音の理論値を計算いたします。
出荷前検査では、専用のスピーカーによって騒音の理論値と実際の値に相違がないか、スピーカーテストを行うこともできます。

防音カバーを製作する上で重要なこと?

防音カバーを製作するに上で重要な点は、『隙間を如何に無くすか』が課題になってきます。
音に形はありません、よって、どんなに小さな隙間であっても音は漏れます。
また、鉄板には個体差がありますので、設計上隙間が無くても、このような個体差が起因で隙間ができ音が漏れてしまいます。

このような課題を解決するために、当社では『隙間を作らない構造』ではなく、あえて隙間のある構造にし、スポンジゴムで隙間を埋めるという設計方法を採用しております。

当社が防音カバーを製作する際のVA・VE事例をご紹介

大型製缶・板金組立.comでは加工前にCAD・CAMを用いてお客様のニーズに沿うような3D図面を作成することを重要としております。3D図面を作成することで、現地組み立ての際の組み立てシミュレーションや寸法公差が合わずに再度加工し直すという問題が生じることが発生することなく・・・

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当社の製作事例をご紹介

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製缶品以外の製作事例をご紹介

大型製缶の板金加工・組立なら、大型製缶・板金組立.comを運営するニンバリ株式会社へお任せください

当社は、長年の防音カバーの製作実績を活かし、どんな形状の防音カバーも製作することが可能です。図面支給いただけますと、性能はもちろんのこと、安全、コスト、デザイン、納期、自社製造の強みを生かし様々な要望にお応えすべく、色々なご提案させていただきます。防音カバーの製作に関しまして、ぜひ当社にお任せください。

大型製缶・板金組立.comを運営するニンバリは、板金加工〜型鋼・アングル鋼の製缶加工まで幅広く対応しております。プラント向けや、食品工場向け、エネルギー関連向け等、大型の設備・装置向けの案件が多く、最大サイズとしては、30,000mm×10,000mmクラスの大型製缶板金加工品の製作が可能となっています。また、気密性や防音性を保証する各種試験を行っております。製缶製作でお困りの際は、お気軽にご連絡ください。

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