恒温槽とは

恒温槽とは主に科学実験で使用されている装置で、内部の温度を外部の温度と関係なく、長時間一定の温度に保つように制御された高気密性の容器です。主に、環境試験器として用いられることがあり、生化学分野・有機化学分野など幅広く、様々な目的で分析試験に使用されています。恒温槽に分類されるものとして、主に①インキュベーター②恒温水槽③環境試験機の3つの装置がございます。

①インキュベーター

インキュベーターとは、温度・湿度・二酸化炭素濃度を一定に保つことで、細胞を自然な状態に近い環境で培養する装置です。科学実験においては微生物や細胞の培養に用いられています。また卵を孵化させるための孵卵器や医療領域においては、低出生体重児の体温を適切に維持するためにも使用されています。

②恒温水槽

恒温水槽とは、水槽内の液体をヒータにて加熱して、一定の温度に保つ装置です。主に一定温度での試験や分析などに使用されるために、製薬・化学領域では温度が異なると目的とは違う合成反応が出現し、さらに半導体領域では、温度特性により挙動が変化することもあり、温度管理の点で幅広く使用されています。

③環境試験機

環境試験機とは、地球環境のみならず宇宙を含めた様々な気象環境条件を人口的に作り出し、その中での対象物に起こる変化を測定する装置です。試験内容では温度・湿度に加え、腐食や振動・衝撃と多岐に渡るために、機械の仕様としてあらゆる試験環境での強さが必要となります。

恒温槽の製作方法とは?

当社では、恒温槽の筐体製作において、長年に渡る製作実績がございます。恒温槽の筐体製作における工程としては、板金を指定の大きさに切断後、ベンディングマシンにて指定の角度に曲げ、溶接を行います。その後塗装作業にて外観の良い筐体品を納入しております。
当社の恒温槽の筐体製作でのポイントとしては筐体の寸法精度と美観性の2点でございます。

①筐体の寸法精度

恒温槽は設計上、断熱材を構造するために薄板にて筐体を製作致します。薄板は強度が弱くて繊細なため、専用機械でのみの対応となります。特に、曲げ加工においてはスプリングバックと呼ばれる被加工材が曲げ加工後に工具の圧力から解放されて、元に戻ってしまう現象が発生する可能性があります。また角度出しにおいても難易度が高いです。そこで、当社ではスプリングバックの抑制並びに高品質の角度出しを実現するために、金属板の正確な厚みを把握し、加工機・治具の選定することで精度の良い製作品を提供しております。

②筐体の美観性

大型筐体の製作では、溶接組み立てを行う点数が多くなり、細かい歪みやズレが重なり、精度が悪くなってしまいます。特に筐体は外観部品であるため、表面の光沢といった美観性も要求されます、そこで、当社では製作品に応じて溶接方法を選定・組み合わせることで、非常に綺麗な外観を実現しております。溶接痕がほとんどわからないことから、仕上げ工程の短縮をし、リードタイムの短縮とコストダウンを実現しております。

当社の製品事例をご紹介

こちらは大型製缶・板金組立.comが製作したオリジナル省力化設備です。本製品はタンク内に表面処理精度が求められており、加工組み立てを行う過程において、バフ研磨仕上げも施しております。当社では、作業者の日常の作業負荷の軽減のため、顧客作業者から要求を聞き取りオリジナル設備の設計・製作しております。

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こちらは大型製缶・板金組立.comが製作した、半導体部品業界向けの省力化設備です。 本製品は、他の設備と連携した電子制御が多く、外部の環境から内部機器を保護するための気密性の高い製品となっております。当社では、設計から現地据え付けまで、一括でお任せいただけ、広大な敷地面積と組立工場を保有しており、レイアウトに準じた組立配置と試運転対応ができます。

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大型製缶の板金加工・組立なら、大型製缶・板金組立.comを運営するニンバリ株式会社へお任せください

当社は、長年の恒温槽の製作実績を活かし、どんな形状の恒温槽を製作することが可能です。図面支給いただけますと、性能はもちろんのこと、安全、コスト、デザイン、納期、自社製造の強みを生かし様々な要望にお応えすべく、色々なご提案させていただきます。恒温槽の製作に関しまして、ぜひ当社にお任せください。

大型製缶・板金組立.comを運営するニンバリは、板金加工〜型鋼・アングル鋼の製缶加工まで幅広く対応しております。プラント向けや、食品工場向け、エネルギー関連向け等、大型の設備・装置向けの案件が多く、最大サイズとしては、30,000mm×10,000mmクラスの大型製缶板金加工品の製作が可能となっています。また、気密性や防音性を保証する各種試験を行っております。製缶製作でお困りの際は、お気軽にご連絡ください。

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